誰でもわかる助成金・補助金の仕組み
助成金・補助金の目的
国や自治体から金銭的に支援が受けられるお金である「助成金・補助金」は、国の政策目標にあった事業に取り組み事業者に対し、実施をサポートするものです。
たとえば、女性が働きやすい社会にしていきたいという政策目標があれば、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」といった法律を整備するとともに、「女性活躍加速化助成金」というインセンティブを提供し、事業者の取組みを促進し、政策目標を達成する効果をあげようとするものです。
「助成金・補助金」を給付することを「助成金・補助金を交付する」といい、企業、民間団体、個人、自治体などの事業者の方々は、その「助成金・補助金」の支給要件を満たしていれば交付を受けられます。
助成金・補助金を活用するために知っておくこと
助成金・補助金は、国の政策に合わせて、さまざまな分野で数多く公募されています。
うまく活用するためのポイントは、まずは、どのような助成金・補助金があるのかを知ること、そして、会社がやろうとしているプロジェクト(事業)が補助の対象になるのかどうかの情報を得ることです。
助成金・補助金には、それぞれ、公募の期間や申請要件、支給金額、提出書類、交付までの流れなどが異なりますので、そのあたりのチェックがとても大切です。
公募の期間については、予算がなくなるまで公募を続ける場合や、一定期間に限って公募する場合、二次公募、三次公募がある場合など、助成金・補助金によってさまざまです。
交付される金額は、対象となる事業の一部費用(2/3、1/2など)であることがほとんどです。事前に募集要項などで補助対象となる経費・補助の割合・上限額などを確認しましょう。
自社の事業に合致する助成金・補助金がみつかったら、定められた書類を作成して、担当する事務局に申請します。その書類によって、補助金が出るかどうかや、補助金額についての審査があります。
審査は、計画書などの事前の審査と、報告書などの事後の検査によって決定します。定められた申請書類をしっかりと、わかりやすく書きましょう。補助金は、予算や件数が限られているものも多いため、申請したからといって必ずもらえるわけではありません。審査が通って採択されるには、事業内容と申請書類が鍵です。
申請書類をもとに、交付するかどうかを検討するので書き方が重要になります。そのため、この書類の作成を手伝ってくれる専門家もいます。担当事務局や商工会議所などでも相談に乗ってくれます。専門用語や細かい計画書が必要になる場合もあるので、場合によっては専門家に相談して作成した方が良いでしょう。
助成金・補助金はいずれも後払いです。事業を行う前にもらうことはできません。事業を実施した後に報告書等の必要書類を提出して検査を受けた後、はじめて受け取ることができます。
会社が行おうとしているプロジェクトと、助成金・補助金の目的が合っていて、助成・補助する効果が見込めれば、交付を受けられる可能性があります。
まずは、情報を集めて、助成金・補助金をうまく活用してみましょう。
助成金・補助金の申請のポイント
- 会社の事業に合致しそうな助成金・補助金を探す。
公募の期間や申請要件、支給金額、提出書類、交付までの流れを把握しておく。 - 助成金・補助金は対象事業を実施する前に申請する。
すでに実施している事業については補助の対象にならないことがほとんどです。 - 助成金・補助金には審査があるので、適切な書類を作成し、提出する。
- 補助金は後払いであり、交付までに時間がかかることを知っておく。
- 事業後の支給申請や事後審査に必要な書類も事前に把握しておく。